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論文

J-PARCの大強度中性子を用いた結晶化学の新展開

大原 高志

日本結晶学会誌, 56(5), p.301 - 306, 2014/10

近年、茨城県東海村に建設されたJ-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)は陽子加速器による核破砕反応を利用した大強度パルス中性子実験施設であり、2008年からiBIX、2012年からSENJUという2台の単結晶回折計がそれぞれ稼働を開始した。これらの回折計ではパルス中性子の特徴を利用したtime-of-flight(TOF) Laue法によって広い逆空間を一度にスキャンできるため、J-PARCの大強度中性子と相まって従来に比べて小さい0.5mm角程度の単結晶試料を用いた測定が現実的なビームタイムで可能となった。加えて、SENJUでは極低温($$sim$$4K)や磁場($$sim$$7T)環境下での測定が可能であり、高温や高圧、電場といった様々な試料環境の整備も進めている。これにより、これまで結晶サイズの問題から測定を諦めざるを得なかった様々な機能性有機・有機金属結晶の単結晶中性子構造解析を、その機能が発現する環境下で実現できると期待される。

論文

Control of biodegradability of poly(3-hydroxybutyric acid) film with grafting acrylic acid and thermal remolding

和田 勇生; 三友 宏志*; 粕谷 健一*; 長澤 尚胤; 瀬古 典明; 片貝 秋雄; 玉田 正男

Journal of Applied Polymer Science, 101(6), p.3856 - 3861, 2006/09

 被引用回数:21 パーセンタイル:53.63(Polymer Science)

放射線グラフト重合法により、生分解性ポリマーであるポリ(3-ヒドロキシブチレート)(PHB)フィルムにアクリル酸をグラフトした。グラフト率が5%を超えると、酵素分解性が失われた。酵素分解性を失ったグラフトフィルムを再加熱成形することにより、酵素分解性は再現した。その場合グラフト率が10%に増加すると加熱成形したフィルムは、PHBフィルムに比べ酵素分解性が向上した。酵素分解性が失われるのは、フィルム表面にアクリル酸がグラフトし、PHB部分に酵素が接触できなくなったためである。また、再加熱により酵素分解性が再現するのは、グラフト鎖がフィルム内に混合され、フィルム表面部分にPHBが現れ、その部分から酵素分解されるためだと考えられる。

論文

抗体との複合体化によるタンパク質の立体構造決定法の開発とその応用

玉田 太郎

バイオサイエンスとインダストリー, 63(1), p.27 - 30, 2005/01

蛋白質の結晶化は、試行錯誤を要するばかりではなく成功に至らないことも多い。結晶構造解析において一番のボトルネックである結晶化を、筆者らは抗体との複合体化によって解決した。本稿ではトロンボポエチンの結晶構造解析における成功例を中心に抗体を用いた結晶化法について解説する。抗体の利用は、結晶化のみならず位相決定にも有用であり、試行錯誤を伴う重原子同型置換法によらない新規構造決定にも成功している。すなわち、抗体(Fab)領域については既知構造が存在しているため、既知のFab構造をモデルとした分子置換法により、トロンボポエチンの未知領域の構造まで決定することができた。さらに、通常、試行錯誤を要する高機能変異体作製を構造情報を元にピンポイントでS-S結合を新たに1本導入することにより、トロンボポエチンの安定性を25$$^{circ}$$C上昇し、vitro活性を10倍向上することにも成功した。

論文

Hydrogen and hydration in proteins

新村 信雄; 茶竹 俊行; 栗原 和男; 前田 満

Cell Biochemistry and Biophysics, 40(3), p.351 - 369, 2004/06

 被引用回数:24 パーセンタイル:25.29(Biochemistry & Molecular Biology)

本論文は、中性子構造生物学に関するレビュー論文である。中性子回折は、タンパク質中の水素の位置を直接観察できる実験的手段である。われわれは、高分解能の生物物質用中性子回折装置(BIX-type)を原研に設置した。最大1.5オングストローム分解能で、タンパク質の結晶構造解析が可能であり、本論文では、これらの回折装置で得られたタンパク質中の水素・水和構造の興味深い結果を紹介した。

論文

Effects of high-energy ion irradiation in bismuth thin films at low temperature

知見 康弘; 石川 法人; 岩瀬 彰宏*

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.792, p.379 - 384, 2004/00

ビスマスにおける高エネルギーイオン照射効果を、低温での電気抵抗率を測定することにより、その構造変化と関連付けて調べた。ビスマス薄膜(厚さ300-600$AA )$に数種類の高エネルギー(100-200MeV)重イオンを$$sim$$10Kで照射し、そのときの試料の抵抗率を$$sim$$7Kでその場測定した。照射後、抵抗率のアニール挙動を$$sim$$35Kまで測定した。アニール中の抵抗率の温度依存性において20K付近で急激な上昇が見られており、これは照射誘起アモルファス領域の再結晶化を示唆している。アモルファスビスマスはまた、$$sim$$6K以下で超伝導転移を示すため、高エネルギー重イオン照射が引き起こす高密度電子励起により、超伝導アモルファスビスマスの柱状領域を通常のビスマス結晶中に誘起できる可能性がある。そこで今回、照射誘起アモルファス化による超伝導転移の検出を試みた。

論文

Nucleation and growth in bulk metallic glass under high pressure investigated using ${it in situ}$ X-ray diffraction

Wang, W. H.*; Wen, P.*; Zhao, D. Q.*; Pan, M. X.*; 岡田 卓; 内海 渉

Applied Physics Letters, 83(25), p.5202 - 5204, 2003/12

 被引用回数:21 パーセンタイル:61.65(Physics, Applied)

8.3GPaまでの高圧下において温度を種々に変化させ、その際のZr$$_{57}$$Nb$$_{5}$$Cu$$_{15.5}$$Ni$$_{12.5}$$Al$$_{10}$$バルク金属ガラスの核発生並びに結晶成長プロセスをその場エックス線回折により調べた。結晶化プロセスは熱処理条件によって、さまざまな振る舞いをし、高圧下での昇温は液体の過冷却状態を安定化させる方向に作用することが明らかとなった。実験により明らかになった核発生並びに結晶成長の圧力依存性を核発生理論により議論する。

論文

燃料電池用架橋フッ素系高分子電解質膜の合成と構造解析

井上 豊; 小林 和博; 八巻 徹也; 浅野 雅春; 久保田 仁*; 吉田 勝

第2回21世紀連合シンポジウム; 科学技術と人間論文集, p.257 - 260, 2003/00

本研究では、燃料電池用架橋フッ素系高分子電解質膜を合成とX線回折(XRD)分析による構造解析を行った。架橋構造を付与したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜にスチレン(St)を放射線グラフトした後、スルホン化を行った結果、Nafionを上回る高いイオン交換容量(1.3$$sim$$2.0meqg$$^{-1}$$)を持つ電解質膜を合成できた。架橋及びStグラフト反応が進行するにつれて、PTFE膜の結晶化度は結晶子寸法の減少とともに低下した。最後に、スルホン化した膜がNafionと比べて高い結晶化度を保持していたことは非常に興味深い。

論文

Recrystallization by annealing in SiC amorphized with Ne irradiation

相原 純; 北條 喜一; 古野 茂実*; 石原 正博; 林 君夫

Journal of Electron Microscopy, 51(2), p.93 - 98, 2002/05

 被引用回数:6 パーセンタイル:20.46(Microscopy)

SiCは高温用・耐放射線用構造材料及び半導体として期待される材料である。照射下での使用が考えられることから照射下の挙動及び焼鈍による回復に関する基礎的研究は重要である。本研究では透過型電子顕微鏡観察下で$$alpha$$-SiCをイオンで室温照射し、照射後焼鈍による組織変化をその場観察した。照射種としては不活性ガスであるNeイオンを用いた。イオンフルエンスを変え、5種類の試料を照射し、400-1100$$^{circ}C$$の範囲で等時焼鈍した。照射により、5種類の照射はすべて非晶質化した。焼鈍により、だいたい同じようにエピタキシャル成長が起こった。照射量の多い試料では1000$$^{circ}C$$、照射量の少ない試料では1100$$^{circ}C$$焼鈍によって大量の新しい結晶核が生成した。また、1000$$^{circ}C$$焼鈍によって、大量の核生成が起こった試料でも起こらなかった試料でもバブルの成長もしくは生成が観察された。核生成の照射量依存性について考察した。

報告書

TRU廃棄物処分システムに関する大空洞長期挙動の検討; 非線形粘弾性モデルによる二次元解析

青柳 孝義*; 佐原 史浩*; 三原 守弘; 奥津 一夫*; 前田 宗宏*

JNC TN8400 2001-024, 103 Pages, 2001/06

JNC-TN8400-2001-024.pdf:8.84MB

TRU廃棄物は高レベル放射性廃棄物と比較して発生量が多いものの、そのほとんどが非発熱性の廃棄体であるため、高埋設密度での処分が可能である。そのため、地下深部の大空洞処分施設による集合埋設が経済的観点から合理的と考えられている。このようなTRU廃棄物の特徴を考慮して、TRU廃棄物を埋設する処分坑道の断面形状や人工バリア材の構成を設計した場合、岩盤の長期にわたるクリープ変形が人工バリア材に過度の負荷を与え、処分システムに影響を及ぼす可能性が考えられる。本研究では、非線形粘弾性モデルを用いて岩盤の長期クリープ変形量の解析を行い、クリープ量を算出するとともに、人工バリア材への影響検討を行った。ここで、岩盤物性値については、地層処分研究開発第2次取りまとめの物性値を用い、結晶質岩系岩盤と堆積岩系岩盤を検討対象とした。検討結果として、結晶質岩系岩盤では、経過時間100万年においても岩盤のクリープ変形は発生しない結果となった。一方、堆積岩系岩盤では、経過時間100万年において80$$sim$$90mmのクリープ変形が生じる結果となった。また、その時の緩衝材に生じる厚さの減少量は、最大で45mm程度となることが示された。今回の検討結果からは、この程度の岩盤クリープ変形や緩衝材厚さの減少量であれば、緩衝材に考慮される余裕しろの範囲でカバーできるものであると考えられることから、岩盤の長期にわたるクリープ変形は処分システムに大きく影響を及ぼすものではないと判断できた。本報告書は、平成10年度に実施した鹿島建設株式会社への委託研究の成果に対して、使用した非線形粘弾性モデルについての解説等を加えるとともに、研究内容を再度とりまとめたものである。

報告書

高濃度溶解時におけるUO$$_{2}$$の溶解挙動評価試験

佐野 雄一; 新井 健太郎*; 桜井 孝二*; 柴田 淳広; 野村 和則; 青嶋 厚*

JNC TN8400 2000-032, 98 Pages, 2000/12

JNC-TN8400-2000-032.pdf:1.94MB

再処理プロセスへの晶析工程の導入時に必要となる高濃度U溶液の調製、さらにはその際の有効な手法の一つである粉体化燃料を対称とした溶解に関連し、U濃度が最大800g/Lまでの領域におけるUO2粉末の溶解挙動を明らかとすることを目的として、溶解挙動に及ぼす最終U濃度、溶解温度、初期硝酸濃度、粉末粒径及び燃料形態の影響について評価を行った。また、得られた結果をもとに高濃度溶解時における照射済MOX燃料の溶解挙動について評価を行い、晶析工程への高HM濃度溶液供給の可能性について検討を行った。試験の結果、最終U濃度、粉末粒径の増大及び溶解温度、初期硝酸濃度の減少に伴う溶解性の低下が認められた。さらに、UO$$_{2}$$粉末及びUO$$_{2}$$ペレットの高濃度溶解時においても、最終U濃度が溶解度に対して十分低い(U濃度/溶解度 $$<$$ 約0.8)溶解条件下では、fragmentationモデルに基づいた既報の評価式によりその溶解挙動の予測が可能であることを確認した。晶析工程への高HM濃度溶液(500g/L$$sim$$)供給の可能性については、従来の燃料剪断片を用いた溶解では、高HM濃度の溶液を得ることが困難(溶解時間が大幅に増加する)であるが、燃料を粉体化することにより速やかに高HM濃度溶液を得ることができるとの見通しを得た。粉体化した燃料の溶解時に懸念される溶解初期のオフガスの急激な発生は溶解条件を考慮することによりある程度回避できるものと考えられ、今後オスガス処理工程の最大処理能力を踏まえた上で溶解条件の最適化を進めることが重要となる。

報告書

「高レベル廃棄物地層処分の技術的信頼性」批判に対する見解

増田 純男; 梅木 博之; 清水 和彦; 宮原 要; 内藤 守正; 瀬尾 俊弘; 藤田 朝雄

JNC TN1410 2000-008, 100 Pages, 2000/10

JNC-TN1410-2000-008.pdf:4.23MB

核燃料サイクル開発機構(以下、サイクル機構)が平成11年11月26日に原子力委員会に提出した「わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性-地層処分研究開発の第2次取りまとめ-」(以下、第2次取りまとめ)に対し、『高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性』批判(2000年7月20日)」と題するレポート(以下、批判レポート)が地層処分問題研究グループ(高木学校+原子力資料情報室)から公表した。批判レポートの記述内容には独断的な部分や誤解に基づくものも多々あることから、第2次取りまとめに関連した技術的な部分に対して、サイクル機構の見解を本報告書として取りまとめた。見解をまとめるにあたっては、批判レポートの第1章から第7章にわたって展開されている内容を対象とし、またそれらの関連性などを考慮して、本報告書を4つの章により構成することとした。第1章では「地質環境の長期安定性について」、第2章では「工学技術と深部坑道の安定性について」、第3章では「人工バリアの特性について」、第4章では「地下水シナリオに基づく安全評価について」として、それぞれ見解を述べた。本報告書に示した見解は、第2次取りまとめを構成する4つの報告書の記載内容に基づくものであり、関連箇所を引用する際には、それぞれ「総論レポート」、「分冊1」、「分冊2」、「分冊3」と略記した。

論文

測色法による水酸化鉄結晶化の速度論

永野 哲志

月刊地球, 22(7), p.429 - 434, 2000/07

風化花崗岩で観察することのできる水酸化鉄から針鉄鋼への結晶化反応を室内でのシミュレーション実験で再現した。結晶化のその場観測の手段として測色法の適用を試み、また速度論的なアプローチにより結晶化の機構を考察した。具体的には、黄色を示すb*値の変化により結晶化の速度定数を求め、そのpH依存性及び温度依存性より結晶化が溶解・再沈殿モデルに従い、かつ溶解反応が律速段階であることを推測した。また花崗岩の風化による褐色化の時間スケールを推測した。得られた結果より、有害元素を取り込んだ非晶質の水酸化鉄が環境中において長期にわたり安定に存在する可能性が示された。

論文

Amorphization with ion irradiation and recrystallization by annealing of SiC crystals

相原 純; 北條 喜一; 古野 茂実; 石原 正博; 林 君夫

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 166-167, p.379 - 384, 2000/05

 被引用回数:8 パーセンタイル:50.62(Instruments & Instrumentation)

SiCは高温用・耐放射線用構造材料及び半導体として期待される材料である。照射下での使用が考えられることから照射下の挙動及び焼鈍による回復に関する基礎的研究は重要である。本研究では、透過型電子顕微鏡観察下で$$alpha$$-SiCへのイオン照射及び照射後焼鈍を行いその場観察をした。照射種としては窒素イオン及び不活性ガスのネオンイオンを用いた。イオンのエネルギーとフラックスは窒素照射とネオン照射とで同じようなdpa深さ分布、dpa速度になるように設定した。ネオン照射では、焼鈍による回復挙動の照射量依存性ははっきりと確認できなかった。それに対し窒素照射では照射量が少ないと800~900$$^{circ}$$Cで非晶質化した部分に回復がみられたが、照射量が多いと1000$$^{circ}$$Cまでの焼鈍では回復が観察されなかった。これは、窒素の何らかの化学的効果によるものと思われる。

報告書

晶析法におけるPu(IV)挙動把握試験

矢野 肇*; 半沢 正利*; 近沢 孝弘*; 西村 建二*

JNC TJ8400 2000-061, 92 Pages, 2000/03

JNC-TJ8400-2000-061.pdf:8.79MB

晶析法は不純物を含む大量のU溶液から、Uのみを部分的に回収するのに適しておりPUREX法を基盤とする新しい再処理施設の要素技術として適合すると思われる。昨年度までに、溶解液へ晶析法を適用した再処理プロセスは十分なメリットを有することが確認されている。しかし晶析法適用プロセスの検討に必要なデータのうちPuの析出に関するデータは乏しい。そこで本年度は、晶析法適用プロセスにおける想定晶析条件下でのPu(IV)の挙動を把握するためのビーカ試験を英国AEA Technology Harwell研究所にて実施し、結果の評価を三菱マテリアルが実施した。試験内容は、想定する晶析供給液濃度付近でのPu(IV)単身でのPu結晶又は凝固温度の測定であり、以下の6パラメータについての試験を実施した。試験結果は以下の通りである。・硝酸プルトニウムの結晶が生成する可能性が高いと想定された200gPu/l,6M HNO3及び200gPu/l,4M HNO3で硝酸プルトニウムの結晶は生成せず、H2Oの固体及びHNO3・3H2Oの結晶混合物が生成している。・残りのPu濃度が低い溶液についても同様である。・従って、Puの原子価が4価の場合には、晶析法適用プロセスにおける想定晶析条件下で硝酸プルトニウムの結晶の生成の可能性はないと言える。・試験結果から、Pu(NO3)4-HNO3-H2O系の溶解度データを作成した。

報告書

無配管化を目指した湿式再処理プロセスの合理化検討

半沢 正利*; 森岡 信男*; 麓 弘道*; 西村 建二*; 近沢 孝弘*

JNC TJ9400 2000-001, 112 Pages, 2000/02

JNC-TJ9400-2000-001.pdf:6.67MB

本研究は、革新的技術アイデアにより経済性の高い高速炉燃料(MOX燃料)再処理プロセスを構築することを目標に、配管施工に係わるコストを大幅に削減できるパイプレスプラントの概念を導入し、且つ溶媒抽出法以外の湿式分離法も考慮した新しいプロセスの可能性を探ることを目的としている。そのため、まず、沈殿法、晶析法、イオン交換法及びパイプレスプラントについて文献調査を行い、これを基に、以下の湿式分離法を採用したプロセス要件に適合するプロセスフロー案の検討を実施した。(1)晶析+過酸化水素沈殿法プロセス(2)シュウ酸沈殿法プロセス(3)マイルドな条件の再処理法プロセス(晶析+沈殿法)(4)晶析+イオン交換法プロセス(5)晶析+溶媒抽出法プロセス上記検討プロセス及び従来プロセスについて、パイプレスプラントへの適合性、安全性、経済性、資源の有効利用性、核不拡散性及び運転・保守・補修性の観点から得失評価を行い、最も合理的なプロセスとして(1)晶析+過酸化水素沈殿法プロセスを選定した。選定プロセスについて、臨界安全評価を行うとともに物質収支図、プロセスフローダイアグラム、主要機器リスト及び移動槽・ステーションの配置概念図を作成することにより、主要物質の物流/物量、主要機器の概念/大きさ及び数量等を明らかにした。

論文

Ion irradiation effects on thermal and mechanical properties of poly(ether-ether-ketone) PEEK

貴家 恒男; 工藤 久明

Polymer, 41(1), p.185 - 194, 2000/00

 被引用回数:45 パーセンタイル:79.19(Polymer Science)

非晶性及び結晶性PEEKについて、H$$^{+}$$(10MeV),He$$^{2+}$$(20MeV)及び電子(2MeV)の照射を行い、示差走査熱量計(DSC)を用いて熱的性質の変化を検討した。併せて、一部の試料について力学特性の変化を測定した。その結果、PEEKの力学特性の変化はいずれの照射でも放射線架橋によりもたらされること、イオン照射の場合は電子照射に比べて線量あたりの架橋の効率が高いこと、結晶の損傷も大きいことが明らかになった。非晶性PEEKでは、イオン照射による大きな熱的変化に対応し、電子照射の場合に比べて力学的特性の変化が大きかったが、結晶性PEEKでは、電子照射とイオン照射の間に大きな差異は認められなかった。照射時の結晶のあるなしの観点で議論した。

論文

シングルサイト触媒重合ポリエチレンの照射特性

緒方 昭雅*; 仁田 真*; 谷 恒夫*; 八木 敏明; 森田 洋右

電気学会;誘電・絶縁材料研究会資料DEI-97-147$$sim$$155, p.13 - 18, 1997/12

シングルサイト触媒ポリエチレン(S-PE)の原子力施設用ケーブル絶縁材としての可能性を評価するために、結晶化度の異なる種々のS-PEについて、電子線及び$$gamma$$線(空気中、酸素加圧下)照射を行った。これら絶縁材の耐放射線性は機械的特性の変化より調べた。結晶化度の高いS-PEの耐放射線性は電子線及び$$gamma$$線照射とも従来のPEと同じ程度であったが、結晶化度の低いS-PEは優れた耐放射線性を示した。特に結晶化度が、約20~30%のS-PEは酸素加圧下照射(原子炉環境の低線量率を模擬する照射)での耐放射線性が従来のPEの約3倍高いことがわかった。

論文

Change in sorption characteristics of uranium during crystallization of amorphous iron minerals

大貫 敏彦; 柳瀬 信之; 関根 敬一; 磯部 博志; 永野 哲志; 坂本 義昭

Journal of Nuclear Science and Technology, 34(12), p.1153 - 1158, 1997/12

 被引用回数:26 パーセンタイル:86.43(Nuclear Science & Technology)

非晶質鉄鉱物の結晶化過程におけるウランの再分配挙動を、選択的抽出法により検討した。硝酸鉄溶液中に1mg・l$$^{-}$$1のウランを混合し、PHを6.5に調整して得た初期の沈澱は、全てTAO溶液により溶解した。また、溶液中のウラン濃度は1%以下であった。このことは、ほとんどのウランが非晶質の鉄鉱物に吸着していることを示している。鉄とウランの沈澱は、時間の経過とともに一部がTAO溶液では溶けないで残った。この場合、TAO溶液により抽出されるウランの量は、残査沈澱物の量が増えるに伴い減少した。溶液中のウランの濃度はやはり1%以下であった。これらの結果から、非晶質鉄鉱物の結晶化過程において、ウランは溶液中にはき出されず、結晶質および非晶質の鉄鉱物に吸着していることがわかった。

報告書

再処理技術開発部アクチニドプロセス・分析開発室における技術開発; 成果報告書(平成8年度)

田中 康正

PNC TN8410 97-216, 302 Pages, 1997/03

PNC-TN8410-97-216.pdf:15.09MB

再処理技術開発部アクチニドプロセス・分析開発室において平成8年4月より平成9年3月の期間に実施した技術開発に係わる成果の概要について取りまとめた。アクチニドプロセス・分析開発室では,先進的核燃料リサイクルにおける核燃料分離技術の開発及びそれらに係わる分析技術の開発を推進してきている。今年度は,ピューレックスプロセス高度化開発,TRUEX法,SETFICS法等のマイナーアクチニド分離回収技術開発,新抽出剤の開発,フォトメータ,抽出錯体構造解析,RETF関連分析確証試験等の分析技術開発,所内各部室の研究開発支援分析,先進的核燃料リサイクル技術開発を進めるためにCPF設備改造に係わる設計及び補修工事等を実施してきた。本報では,これらの技術開発の経緯と主要な成果について取りまとめたものである。

報告書

先進的湿式プラントの設計研究(II) (1)再処理燃料製造施設一体化の検討

石井 保*

PNC TJ8211 97-002, 145 Pages, 1997/03

PNC-TJ8211-97-002.pdf:8.54MB

先進的湿式プラントは、高速炉燃料サイクルコストの大幅な低減を目指したプラントであり、晶析法と改良型PUREX法とを中心とした再処理施設と、ゲル化転換・振動充填方式による酸化物粒子燃料の製造を行う燃料製造施設とを合体させた、一体型の燃料サイクルプラントである。本設計研究は、昨年度実施された『先進的湿式プラントの設計研究』の成果をもとに、再処理・ 燃料製造施設一体化と、再処理施設のうちの前処理工程の設備構成に関して、更に詳細な検討を行うことを目的として、下記の評価・検討を実施したものである。(1)再処理・燃料製造施設一体化の得失評価本プラントの付帯工程のうち、廃液処理工程および低放射性固体廃棄物処理工程の設備構成の再検討を行うとともに、この再検討結果等に基づいて、本プラントとして、再処理施設と燃料製造施設とを一体化した場合の得失を検討・評価した。(2)前処理工程の検討処理対象燃料であるコア燃料とブランケット燃料との混合を、前処理工程で行う場合の設備構成について、混合位置や混合方法をパラメータとする複数のケースを設定し、各ケースを経済性、取扱い性(運転管理の容易性等)、安全性、実証性等の観点から比較・評価して、本プラントに適すると考えられる設備構成を検討した。

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